ゴミの山

便所

あなたの鼓動を見させて

タトゥーの話をします。

 

私の右腕にはタトゥーが入っています。

大学4年の秋。10月。

札幌に住んでいた頃に近所のスタジオで入れてもらいました。

 

昔からタトゥーに憧れがあって、ずっと入れたいと思っていたわけではないです。

かと言って、タトゥーに対して強い偏見があるわけでもなく、関心は良きも悪きもなかったです。

 

タトゥーを入れてみようかな、そう思ったのにはきっかけがあります。

 

当時は近所の花屋でアルバイトをしていました。大手のチェーンでもなく、普通の街の花屋って感じです。

そこのスタッフにタトゥーを入れてる方がいました。手の指に可愛いデザインのタトゥー。以下、仮名としてカマバコ先輩と呼びます。(歴で言うと私の方が上ですが、年上で人生の先輩なので)

カマバコ先輩は同期の女の人の友達として、紹介されて入ってきたので私より後にバイトを始めた後輩にあたります。

なんだかほわ〜としていて、いつもマイペースな人でした。花屋のバイトに熱心というわけでもなく、生活のためにただやっているような、いわゆるフリーターです。カマボコ先輩は夜のお仕事をしているそうで(詳しくは知りません)基本的には若い男が大好きでした。時々セフレとの話をしてくれたり、ざっくばらんに話すギャップが面白かったです。タトゥーのことを聞いても、痛みや金額、入れた理由など詳しく教えてくれました。可愛いものが好きで、特に強い意志があって入れたという印象は受けませんでしたが、なんとなく、実際は強い意志をもっている強い方だと個人的には思いました。

フリーター生活をしている傍ら、月に一度は旅行に行っている話もしてくれました。

カマバコ先輩の話は、当時大学生で、友達も少なく、スカスカの毎日を過ごしていた私にとってとても刺激になる楽しい時間でした。

カマボコ先輩の真似をして月に一度、バイト代を使って一人で関東や大阪に旅行に行ったりもしました。

タトゥーの話を聞いているうちに、自分も入れてみようかな、と思うようになりました。

そして、大学4年の10月にいれました。

バスでスタジオまで5分。近かったのもあり、特に悩むこともなく、思い立って行動に移しました。タトゥーを入れたら、今後消えることはほぼないし後悔したらどうするとか、そういうことも特に考えませんでした。どうでもよかったからです。その頃は毎日つまらなくて、刺激が欲しかった。自分の好きに生きたかった。そういう気持ちが根本にあって、すぐにタトゥーを予約して入れるに至ったんだと思います。

 

彫り師の方は女性でした。夫婦でスタジオを営んでおり、ナチュラルでお洒落なスタジオ。話すと彫り師として、仕事に熱く向き合っている、そんな印象がありました。

午前中にデザインの打ち合わせをして、施術が終わったのは夜10時くらいでした。痛みは最初の方はそうでもなかったのですが、後半になると集中力が切れたのもあり、少し痛かったです。というか普通になげ〜よ。

終わってみるとあっという間でした。デザインも素敵で満足。半袖を着ても見えない絶妙な大きさで、今も気に入ってます。

 

タトゥーを入れてから3年くらい経つので入れたことも忘れてしまってるくらいですが、最近はまた増やしたいなって思います。

今度は左腕、背中、足の甲。

デザインもだいたい決まってて、金と時間が有ればすぐにでも入れたいくらいです。

 

周囲でタトゥーを入れていたのがカマボコ先輩くらいなので、タトゥーを入れる人の気持ちはよくわかりません。ただ、自分はとにかくつまらなくてあくびが出る毎日に刺激が欲しかった、自分の好きなことをしたかったから入れてもらいました。そんなに複雑な思い入れとかはないです。至極単純な理由です。それと、友達が少ないから反対してくる人間もいないのが幸いでした。

 

今は関東で別の花屋でバイトをしていますが、さすがに見える箇所には入れられないので次もギリギリ見えない場所を攻めようと思ってます。

 

皆さんはタトゥーを入れるときはじっくり考えてからやったほうがいいと思います。家族、恋人、友人など周囲に話し合う人がいればの話ですが。

 

p.s.

うんこ拾いバイト今日で辞めました。

金輪際うんこは拾いたくないです。

✝️LAST UNKO✝️